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6/29/2008 土木学会デジタルアーカイブス『戦前土木名著 100 書』私にとって、鉄道や道路等の産業遺構的な側面での調査で欠かせないのが土木学会の『デジタルアーカイブス』である。 ここには実に多くの有益な土木関連の歴史的な技術書がデジタル(PDF)化され、無償で公開されている。この中に特に戦前の土木関係図書を日本土木文化遺産調査会により選出した傑作 100 選のようなものがタイトルに挙げた『戦前土木名著 100 書』である。 当ブログをご覧の方の中には既にご存じの方もいらっしゃるかも知れないが、土木史に少なからず興味をお持ちの方は必見である。古くは明治時代より 1945 年までに出版された図書が対象であり、私のようになかなか図書館にも行けなくてもこのような歴史ある名著がオンラインで閲覧可能なのである。 ここでは、古レール等鉄道構造物関連なども調査している私にとっては有益な例として昭和 6 年発行の『高等土木工学 第十巻 鐡道工学』の『第七編 停車場』より旅客乗降場上屋の主な構造形式例を挙げたい。 少々小さくて見にくいがご容赦を。
なお、本文には旅客乗降場上屋について以下のようにある。
昭和 6 年発行の図書に載っているものである。現在もこの上屋がこのまま残っている駅もあれば、そうでない駅もある。 この本文中の『古軌條』(軌条)が私が追いかけている、まさに古レールである。 この他にも鉄道に限らず土木全般に亘ってお腹いっぱいになるほどの大量のドキュメントを見ることが可能なので、ぜひ土木学会のサイトをご覧頂きたい。 6/19/2008 GNR とブログについて(さらに古レール)当ブログや私が管理している GNR - Golgodenka Nanchatte Researh サイトや関連するブログに関して、二つのブログの使い分けの簡単な思いを述べさせて頂いているので、ご覧頂けると幸いである。 GNR とブログについて(GNR - 調査日誌) この方針に従って当面ブログを使い分けていくこととし、ご覧になっている方に少しでも役に立つ(もしくは役に立たない)コンテンツをまったりと書いていきたい。 今後ともよろしくお願いします。
と言いつつ、それだけではなく古レールについての話題を。 私がよく利用する土木学会の『土木デジタルアーカイブス』の『土木建築工事画報』第 1 巻第 10 号(大正 14 年 12 月発行)に『利根川橋梁の復旧工事(鉄道省常盤線)』(PDF)という記事がある。 これは大正 12 年 9 月 1 日に発生した関東大震災により被災した現 JR 東日本常磐線利根川橋梁の復旧工事記録である。 復旧工事概要としては亀裂の入った河床部水中より立ち上がっている既存の橋脚に一回り大きな井筒をあてがい、コンクリート(ちなみに当時は混凝土と書いた)で巻いて補強するものである。ここでその新たに打設されるコンクリート内の鉄骨(鉄筋ではない)に古レールが使用されているのである。その様子は同記事の P.35 内の写真にコンクリート打設前の状況として示されている。 私はまだ現地を訪れていないため、この復旧工事が行われた橋脚がそのまま現存するのか未確認であるが、この当時架かっていたトラス橋は現存している。詳しくは同じく土木学会の『歴史的鋼橋』の『利根川橋梁(快速上り線)』をご覧頂きたい。 この復旧工事を行った橋脚は先の工事記録中に『第十八号橋脚』とある。旧国鉄(当時は鉄道省)の場合橋脚を数える順番はその路線の起点側から始まるため、この場合常磐線天王台駅方から数えて 18 番目の橋脚と考えられる。 先の歴史的鋼橋には一般図として以下の図が示されている。もう少し解像度を何とかして頂けないだろうか。> 土木学会様
トラス桁前後のプレートガーダー桁の桁数の違いから、この一般図は左側が起点方すなわち天王台駅側と思われるため、数えてみるとちょうど 8 連あるトラス桁部分のど真ん中の橋脚と考えられる(違うかも)。 また、Google 航空写真(残念ながら Live Search Maps では高精細航空写真範囲外)で見ると双眼鏡があれば外観は確認できそうなロケーションである(常磐線と書かれているほうの橋)。現地を訪れた折には GNR - 調査日誌にでも報告したいと思う。 取り急ぎ GNR - 調査対象候補に追加(2008/06/19 現在 No.197)である。ただ、いつ行ける事やら。。。 以前就いていた仕事であれば、コンクリート中の鉄筋の位置を音で把握する超音波探査機やコンクリートの熱分布の状態を調べる赤外線カメラとかを使ってこの橋脚を調べたくなるが、今は残念ながらそれも叶わない。 (復旧工事当時の橋脚がそのままあるとして)そこにあると分かっていながら見ることさえできない悩ましい古レールである。ただ、工事記録が簡単ではあるが残っているのは素晴らしいと思う。それがなければ関係者以外知りえない情報だったのである。 6/11/2008 アジア歴史資料センター以前より見つけてはいたがあまり利用していなかったが、国立公文書館の関連サイトにアジア歴史資料センターというものがある。なかなか豪快なサイト名であるが内容は以下の記述がある。 アジア歴史資料センター(アジ歴)は、近現代の日本とアジア近隣諸国などとの関係について、当時の内閣、外務省、陸軍、海軍の公文書等の原本画像を世界でも類を見ない規模でデータベース化し、このサイトで公開することで歴史事実を共有しようとするデジタルアーカイブです。 略して『アジ歴』というのにはセンスに疑問を禁じ得ないが、内容は素晴らしい。各種届出や紀要他さまざまな公文書が閲覧可能であり、もちろん鉄道に限らず幅広い分野で明治時代以降の貴重な史料を見ることができる。 また、そのような公文書を題材にした独自の特集記事もあり非常に有益だと思う。 私のように主に鉄道関連ではあるが近代の史実について調査する際に、このような公文書が一部とは言え画像として無償でオンラインで閲覧可能であることは素直に称賛したい。 ただ、やはり役所というか使い勝手というか画面構成というかセンスというかその辺り(インターフェース)はイマイチである。恐らくかなりの開発費をかけていると思うが、いまどきの Web の世界からするとかなりそれこそ前近代的な感も否めない。 思いっきり素人発想だが、どうせ公開するならいっそ、Google ブック検索に乗っかるのはいかがだろう。検索の達人のあやかるのもよろしいのでは? 扱うモノは素晴らしいので、今後の改良や進歩を楽しみにしたい。最近あまり利用していなかったが、積極的に利用しようと思う。 6/3/2008 社団法人東京都地質調査業協会『技術ノート』何気にいろいろな調べごとをしている最中に偶然『東京都地質調査業協会』なる社団法人を発見した。正確にはここが発行している『技術ノート』が検索エンジンにひっかかったのである。 その名の通り地質調査に関するサイトであるが、この技術ノートはそこから発展して東京のさまざまなテーマについてある意味その名の通り『地に足の着いた』切り口の技術情報誌として非常に面白い。 何故か平成 18 年 11 月を最後にそれ以降発行されていないが、これまでに 39 号発行されている。PDF ファイルで無償で公開されており、非常に有益な資料として今後の発行継続を期待しているが、どうなのだろうか。 ここでは、この技術ノートのうち 30 号に気になるタイトルが付されているのでご紹介したい。その名も『首都圏を支える鉄道網』である。 首都圏の鉄道のあゆみ、すなわち我が国の鉄道の黎明期の紹介から鉄道の今後まで読み物としてもよくまとまっておりこのようなテーマが地質調査の専門家から取り上げられるのも素晴らしいと思う。 かつて、私も建築構造設計事務所をかじったことがあるが同業者の方ならお分かりだと思うが、地質がらみ言えば N 値とかが登場する世界である。構造設計が地震という地面に密接に関係するものということもあるが地質調査の世界は結局構造物とは切っても切れない関係にあるため私にとってはこの技術ノートはかなり個人的なツボにはまっている。 興味のある方は是非覗いてみて欲しい。首都圏在住の方には新鮮であろうし、首都圏以外に在住の方にとっても読みやすい読み物として楽しめると思う。 読みやすさのアピールとして件のサイトにあるイメージ図を拝借して紹介しておきたい。
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