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    6/26/2009

    いわてデジタルマップ

    私のメインサイトである GNR において、さまざまな近代化遺産や産業遺構や廃線跡等を訪れているが、岩手県三陸地方にも過去二回に渡って現地調査を行った。

    GNR - 第一次岩手計画

    GNR - 第二次岩手計画

    この地方には歴史ある多くの建造物や旧道や鉄道がてんこ盛りであり、いくら時間があっても足りないくらいこの目で見たい対象にあふれているが、GNR においてもこれらのうち若干の箇所について調査報告書として公開済みであるので興味のある方は覗いてみて欲しい。

    ところが、これら現地調査に行ったはいいが『あの橋の名前なんやろ?』とか、『この写真の正確な場所が特定できん』とかいろいろと落ち度も多く、なかなか調査報告書の執筆が進まない。大したことはそもそも書けないが、できればただ単に『見てきました』にひとひねりでもふたひねりでも情報を付加したいと思っているため、また構造物好きとしては構造物の名前の確認漏れなんぞ大失態この上ないことである。

    そんな中、いわてデジタルマップというものを発見した。これは近年少しずつ整備されている各地方自治体による Web で参照可能なオンライン地図の岩手県版である。オンライン地図なら Google Maps とか、私の愛用している Bing Maps とかもあるが、これはあくまでも道路地図及び比較的人口のある地域についての航空写真である。ところが、自治体が整備するオンライン地図は一味違うのである。このいわてデジタルマップの場合、地図上に例えば以下のような付加情報を表示できるのである。

    • 森林基本図
    • 住宅地図
    • 津波防災マップ
    • 津波浸水予測図

    このような情報が合計 23 種類もあるのである。さらに、マイマップと称してそれこそ Google や Bing のように自分で地図上に点、線、多角形を記述し保存できる。これの実現のためにはアカウント申請を行い、ログインする必要がある。私は既にアカウントを申請し、数日前にアカウント情報が送られてきたところである。

    Google や Bing のような最先端の Web サービスとしてのオンライン地図に比べ使い勝手が業務アプリケーションのようだったり、最新のブラウザへの対応がイマイチだったりと弱いところもあるが情報としての重要度はピカイチである。何といってもある意味オフィシャルな地図が自宅で閲覧可能なのだから。

    例えば、以前 GNR にて公開した GNR - 国道 106 号線【簗川ダム建設予定地】の 地点を表示させると以下のようになる。また、この画像をクリックすると実際にブラウザで地図を表示できるのでぜひ試してみて欲しい。なお、左側の『主題』を『住宅地図(カラー)』に切り替え、レイヤを全て表示させるのをお忘れなく。

    いわてデジタルマップ(国道 106 号線簗川ダム建設予定地付近)

    簗川ダム建設予定地は画面中央より右側の道路が右斜め上にほぼ 45° となっている直線区間のほぼ中央であるが、その西側に道路が二本に分かれている部分の上側の道路が国道 106 号線の旧道区間であり自動車の通行は不可能である。この旧道区間は屈曲した閉伊川に橋を架けなくて済むような線形であったのを二つの橋を架け直線化改良したため発生したが、その橋の名前もきっちり『天竜橋』及び『上天竜橋』と表示されている(上の画像では小さくて見にくいが川の上の道路部分に書かれた文字がそれである)。

    実際現地では比較的交通量の多い国道 106 号線でこのあたりは人家の少ないため、歩道がまともにない。そのような状況で橋の欄干の銘板をくまなく観察し橋の名前を確認するのは少々手間のかかる作業ではある。従って、このように住宅地図レベル表示ができしかも、各種情報が盛り込まれたオンライン地図はとても重宝する。

    このような自治体が提供しているオンライン地図は徐々に増えてきていると思うので他のエリアに関しても見つけていきたいと思っているが、もしご存知の方は情報を頂けると幸いである。

    6/17/2009

    1/10,000 旧版地形図『四谷』(明治 43 年 3 月 30 日発行)

    最近とみに更新頻度のしょっぱい当ブログであるが、久しぶりに旧版地形図の紹介である。例によって少しずつ国土地理院に通って買い集めているが、今回は明治末期の千駄ヶ谷駅周辺を取り上げたい。何はともあれ地図をご覧いただきたい。ズームや移動も可能である。残念ながら当ブログには埋め込みが不可能であるため、以下のリンクよりご覧頂きたい。

    DeepZoomPix

    私のメインサイトである GNR をご存じの方ならおよそ想像がつく通り、廃線跡が主題である。

    千駄ヶ谷駅は甲武鉄道の途中駅として 1904 (明治 37) 年 8 月 21 日に開業している実は歴史の長い駅である。現在明治神宮外苑となっている場所は 1886 (明治 19) 年に開設された青山練兵場という軍事施設であった。そしてこの時代の主な物資輸送手段である鉄道が引き込まれたのである。

    甲武鉄道の新宿~牛込(現飯田橋付近)の路線開通は 1894 (明治 27) 年 10 月であるため、千駄ヶ谷駅は路線開業の 10 年後に設置されたことになる。そして、この青山練兵場への引き込み線には千駄ヶ谷駅開業以前に軍事用の停車場が存在していたことになる。その名はそのまんま青山軍用停車場と呼ばれているが、これが正式名称なのか後年つけられた通称なのかは未確認である。

    また、例によって軍事最優先であった(今もか?!)ため、甲武鉄道の路線選定にはこの青山練兵場に便利なように旧陸軍より要請があったようである。つまり、後からできた鉄道を青山練兵場に引き寄せたのである。いやはや、どんだけ偉いのかと。

    上の旧版地形図では同停車場名の記載はないが、甲武鉄道(現中央本線・総武緩行線)の路線の南側にある引込線の終点の少し手前にプラットホームとおぼしきものが描かれている。ここが恐らく青山軍用停車場だったのではないだろうか。

    また、青山練兵場と甲武鉄道の線路を挟んだ北側の軍事施設群とを結ぶ三本の跨線橋が確認できるが、現在これらのうち二本は現存しないが、唯一一本が『大番町跨線橋』として現存する。下の地図をご覧頂きたい。右にちらりと見えているのは信濃町駅である。

     

    JR 東日本中央本線(信濃町~千駄ヶ谷)【大番町跨線橋】
    JR 東日本中央本線(信濃町~千駄ヶ谷)【大番町跨線橋】

     

    現在の地割りから推測するとかつての三本の跨線橋のうち中央のものが現存しているようである。現存する跨線橋の構造物そのものがいつの建造かも含めてこの引込線跡を訪ねてみたい。と言っても地図で見る通り首都高によって見る影もないとは思われるが。

    このように旧版地形図は現在からは想像もつかない過去の風景を伝えてくれる貴重なスナップショットである。今回の件についても机上調査及び現地調査実施後 GNR での報告を長い目で期待して頂けると幸いである。

    6/2/2009

    1839 峰

    このタイトルだけで分かる方には全く無駄な記事であり『あなたの知らない世界』で無くなってしまうが、私にとってはつい数日前まで知らない世界であった。

    私はメインサイトである GNR に関連して近代化遺産というか産業遺産というかそのようなものを少しずつ訪れ、なんちゃって報告書として落書きを Web の世界に晒しているが、現地探索の記録の一部を地図サイトの機能を使って記録している。

    少々前置きが長いかも知れないがご容赦を。

    私の場合 Microsoft Live Search Maps というオンライン地図サイトを使用し、同サイトの『コレクション』という機能を用いて要は地図に『押しピン』や『線』を書き込み保存しちょっとしたメモを添え、記録しているのである。同様のサービスは Google Maps にももちろんあるので興味のある方は好みに応じて覗いてみて欲しい。

    ちなみに、Microsoft の同サービスはおととい 2009/06/01 よりブランドを一新し Bing Maps というちょっと理解に苦しむしっくり来ない名称に変わってしまった。どうやら日本語で言うところの『ぐぐる』のように動詞として世間に浸透しそうなネーミングに変えたそうである。『びんぐる』?! どうかなぁ。。。

    ちなみに、Bing Maps への移行に伴い、私のいくつかの『コレクション』の一部の日本語データが文字化けしてしまった。どんなテストやってんだ ? > Microsoft。私は比較的熱心な Microsoft ユーザーだし、めげずに使い続けるがマルチバイト言語圏を見くびってもらっては困る。都合のいいきれいな言葉を並べて、頼みもせんのに勝手にいじくって尚且つ勝手に私のデータも一部とはいえパーにせんでもらいたい。本田宗一郎に言わせれば、『自分だけの都合でものを言わんでもらいたい』ということである。今回の移行で同様の経験をした方は私以外にもいらっしゃるだろうか。

    それはさておき、先日はもう三年前に訪れた北海道での現地探索の記録を GNR - 第一次北海道計画などと勝手に命名し整理していた時、『それ』に気づいた。そう、『1839 峰』である。下の画像をご覧いただきたい。なお、この画像をクリックすると『びんぐる』(ちょっと違うか)ことが可能であるのでお試し頂きたい。

    地図画像

    赤い押しピンの少々南にあるのが確認頂けるだろうか。そう、山の名前なのである。一番南にあるのは『襟裳岬』であり、いわゆる北海道の背骨である十勝山脈の真っただ中である。正直最初に気が付いた時には目を疑った。ご覧の通りこれくらい広い範囲の小縮尺での地図表示の際には主な山の名前しか表示されないため、数字が表示されることは想定していなかったからである。

    ほんとにそんな名前はアリなのかとも思えるが、同峰は 1842m の標高を誇り、数多くのブログ等でも取りあげられる有名な山のようである。と、ちょっと待て。名前は『1839 峰』で標高は 1842m ってどういうことか。どうやら、察しの通り当初は標高が基づきそう名づけられたようだが再測定した結果少々名前とは異なる数字が出たというのが真相のようである。

    ところで、この名前は読み方は知らない人には全く想像がつかないであろう。私も当然そうであった。

    『いっぱさんきゅうほう』

    もう、天晴れである。日本人ならでは発音しやすい読みそのままである。私は山に関しては門外漢であるため、これ以上の情報は持ち合わせていないが地図にはまだまだ気が付かない発見がてんこ盛りあるはずで、眺めるだけでも楽しい。

    皆さんもぜひ子供の頃『エロマンガ島』とか、『スケベニンゲン』とかを見つけては嬉々としていた懐かしい思いをハイテクの最新地図でよみがえらせてはいかがだろう(これもちょっと違うか)。