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    7/24/2009

    諏訪鉄山と鉄山鉄道(再掲)

    以前『諏訪鉄山と鉄山鉄道 - Windows Live』という記事を書いたが、その後『GNR- 第四次山梨・長野計画』と題してその他の対象も含め現地調査を行った。この諏訪鉄山の概略については以前の記事を参照願いたいが、太平洋戦争終結まで鉄の増産という国策によって運営されたこの鉱山が存在した茅野市ではその歴史に注目が集まっている。

    茅野市八ヶ岳総合博物館では 2009/07/18 ~ 2009/10/04 で企画展『諏訪鉄山』が開催されている。諏訪鉄山について調査を行っている私としては、この催しを知ってしまったため訪れないわけにはいかないということで、早速見学に訪れた。それは『GNR - 第一次長野・岐阜計画』(※整理中のため後日公開予定)と題打って行った現地調査の一環としてである。

    ここではその内容を細かくは紹介しないが、かつて採掘拠点より 10km 以上にわたって架けられた索道に取り付けられ、鉱石を運搬した『ハンキ』と呼ばれたバケットの現物も展示され、個人的には見応えのあるものであった。そのハンキとはこのようなものである。個人的には『搬器』が由来と考えている。

    諏訪鉄山『ハンキ』(茅野市八ヶ岳総合博物館企画展)

    このハンキ 1 台で 0.5t の鉱石を運搬したのである。その後タイトルにあるように鉄道で現在の JR 東日本中央本線茅野駅を経由し京浜工業地帯まで運ばれ鉄として精製されたのである。

    ちなみに、この企画展の見学は入場無料なので諏訪鉄山について興味のある方は是非ご覧頂きたい。そしてぜひ、わずかに残る諏訪鉄山の痕跡を現地で見て欲しいと思う。現在この企画展に合わせて主な遺構には案内板も設置されている。その代表例として戦前最大の採掘地であった『石遊場(いしやすば)』に残るホッパーの遺構を紹介したい。当時は『万石(まんごく)』と呼ばれていた。

    諏訪鉄山【万石跡】(石遊場)

    また、冒頭で紹介した過去のブログ記事の中で触れた書籍『諏訪鉄山』についても改訂版(第四版)が出版されていることをこの企画展で知った。さらには八ヶ岳総合博物館で販売もされていたので早速購入した。

    諏訪鉄山 改訂四版(諏訪鉄山の歴史保存をすすめる会発行)

    この書籍は新たに入手された情報が追記され今後の改定も期待できる非常に有益な資料である。こちらもぜひあわせてご覧頂きたい。これらの書籍での情報や現地調査の結果は取りまとめた上で GNR にて紹介するつもりであるが、例によって遅筆であるため気長にお待ち頂きたい。

    しかし、本記事のジャンルは本当に『本』でいいのだろうか。ジャンルの再整理及び細分化が必要かも知れない。。。

    7/5/2009

    古レールの駅デザイン図鑑

    私のメインサイトである GNR において最近はもっぱら古レールの再利用による鉄道構造物めぐりを調査報告書として公開しているが、なかなかまとまった休みが取れないサラリーマンにとって駅のホーム上屋を代表としてよく見かける古レールの探訪は、気軽に楽しめる上に生きた産業考古学のような知的な好奇心をそそる宝探しのようなものでもあり非常に楽しい。

    なお、古レール以外のジャンルの調査報告書は現地調査にはあちこち行っているものの、ただ単に私の遅筆により公開が遅れているだけでもある。

    ところで、『古レール』で何が楽しいのだと思われる方もおられると思うが、実はこの古レールは我が国に鉄道が初めて導入された明治 5 年より現在まである意味現役として脈々と続く息の長い工業製品なのである。

    かつて鉄は非常に高価で貴重なものであり、また現在のような汎用性の高い型鋼も登場していなかったため、摩耗して線路として使えなくなったレールは現在の H 型鋼に断面特性も近いこともあり、古くから構造部材として盛んに再利用されてきたのである。

    冒頭にも書いたように代表的なのは駅のホーム上屋を支える柱や梁として、また跨線橋や人道橋さらには道路橋にまでその範囲は広がっており、その気になって見なければ気が付かないような細かいところに使われていたりもするのである。

    そのような古レール構造物のうち最もメジャーとも言えるホーム上屋について取りあげた書籍がついに登場した。それが『古レールの駅デザイン図鑑』である。

    早速本屋でまずは立ち読みをさせて頂いたが、美しい写真とともに古レールの架構を形状ごとに分類し、それぞれについていくつかの駅で実例を取りあげておりなるほどまさに『図鑑』である。また、現在は既に撤去され存在しないものも紹介されており貴重な資料でもある。

    というのも、画像すらキーワードで検索できるようになった今日でも鉄道それもとりわけ駅についての写真は当然駅舎に比重が置かれ、また鉄道車両にも押され、ホーム上屋等はなかなかお目にかかれない。つまり、どこの駅に古レールが使われているかは先達の公開情報か、現地での確認となり意外に情報収集に手間ヒマがかかるのである。

    個人的には 第一次筑豊・北九州計画 - Windows Live として、自分の故郷の駅に古レールが使われていたのを現地で改めて知って感激したが、その駅(JR 九州筑豊本線直方駅)も紹介されていたのが非常に嬉しく感じた。

    また機会を作ってもう一度中身を見て購入を考えたいと思っているが、いつかは GNR も図鑑と言えるくらいの物量を達成したいとも思っている。なお、当ブログの右側の『ブログリスト』にも載せさせて頂いている『我が人生の垢』では関西を中心に既にその域に達していると言える古レールの紹介記事量があるのでぜひご覧頂きたい。

    7/1/2009

    私鉄の廃線跡を歩く

    当ブログの左側の『ブックリスト』にも掲載しているが宮脇俊三氏編集の『鉄道廃線跡を歩く』シリーズ(全 10 巻)がその筋ではバイブルとも言えるほど非常に有名であるが(ちなみに私は全 10 巻全て購入した)、残念なことに同書は第 10 巻を以て完結ということで続編がない。またさらに残念なことに宮脇氏も既に故人となった。

    全国津々浦々に張り巡らされた我が国の鉄道網において、残念ながら廃止となって過去帳入りとなった路線は数多く、私も GNR で実践しているように近頃の鉄道趣味のメジャー化と共に廃線跡を訪ねる者も多いようであるが、まとまって廃線跡を紹介している書籍は『鉄道廃線跡を歩く』シリーズの他にはなかなかないのが実情と言えよう。

    そんな中、同書の補遺的な位置づけとも言えるようなものが『私鉄の廃線跡を歩く』シリーズである。

     

    同書は全 4 巻構成となっており、以下のように地域により分類されている。

    • Ⅰ:北海道・東北編
    • Ⅱ:関東・信州・東海編
    • Ⅲ:北陸・上越・近畿編
    • Ⅳ:中国・四国・九州編

    ご想像通り取りあげられる各廃線は手短に纏められており、『鉄道廃線跡を歩く』シリーズよりは少々あっさりとした仕上がりであるが、私鉄に特化して全国広く浅く取りあげている点と、『鉄道廃線跡を歩く』シリーズの後の比較的最近の情報を補完すると言う意味でも有益な書籍である。

    北海道からシリーズがスタートしていることと、過去に北海道について以下のような現地調査を実施した私としては、とりあえず上で紹介している第 1 巻を先日購入した。

    とりあえずこの第 1 巻で特に重要視しているのは北海道拓殖鉄道である。第一次及び第二次北海道計画において新得は訪れたが同鉄道についての現地調査はまたの機会に譲ったため、事前の机上調査としては現役時代の写真等もあり非常にありがたい。

    いずれは全 4 巻とも購入し、少しずつ制覇していきたい。